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近年、健康や美容に関心の高い人々の間で「腸活」が注目されています。腸活とは、腸内環境を整えるための活動のこと。腸内環境を整えることは、消化吸収を助けるだけでなく、免疫力向上や美肌効果など、様々な健康効果につながると言われています。

そして、腸活において重要な役割を担うのが「プレバイオティクス」です。プレバイオティクスは、腸内の善玉菌のエサとなる物質。プレバイオティクスを摂取することで、善玉菌が増殖し [1]、腸内環境が改善される効果が期待できます。

「プレバイオティクスって聞いたことはあるけど、実際どんなものなの?」「どうやって摂取すればいいの?」

そんな疑問をお持ちのあなたへ、この記事ではプレバイオティクスについて詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、腸活に役立ててくださいね。

プレバイオティクスとは?プロバイオティクス・シンバイオティクスとの違い

プレバイオティクスとは、大腸に存在するビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の増殖を促進し [1]、腸内フローラのバランスを改善することで、人に有益な効果をもたらす食品成分のことです。

簡単に言うと、プレバイオティクスは善玉菌のエサとなる物質。プレバイオティクスを摂取することで、善玉菌が元気になり、腸内環境が整うというわけです。

腸活に良いとされる成分には、プレバイオティクスの他に、プロバイオティクスとシンバイオティクスがあります。それぞれの違いを簡単に説明すると、以下のようになります。

  • プロバイオティクス: ヨーグルトや納豆などに含まれる、生きた善玉菌のこと [2]。
  • プレバイオティクス: 善玉菌のエサとなる食品成分のこと。
  • シンバイオティクス: プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を組み合わせたもの。

詳しくはこちらをご覧ください

プレバイオティクスの種類と効果

プレバイオティクスには、主に以下の2つの種類があります。

  • オリゴ糖
  • 食物繊維

オリゴ糖は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増やす効果が高いことで知られています [3]。また、食物繊維は、腸のぜん動運動を促進し、便秘の改善や有害物質の排出を促す効果があります [3]。

プレバイオティクス含有食品効果
イヌリンゴボウ、タマネギ、ニンニク便秘改善、ミネラル吸収促進、血糖値上昇抑制
フラクトオリゴ糖ゴボウ、タマネギ、バナナ便秘改善、ミネラル吸収促進、腸内細菌の増殖促進
ガラクトオリゴ糖母乳、牛乳ビフィズス菌の増殖促進、腸内環境改善、免疫力向上
ラクチュロース人工的に合成便秘改善、腸内細菌の増殖促進
難消化性デキストリントウモロコシなどから作られる血糖値上昇抑制、コレステロール低下、整腸作用

プレバイオティクスは、特に、野菜、果物、豆類、全粒穀物などに多く含まれています。これらの食品を積極的に摂取することで、プレバイオティクスを効率的に摂取することができます。

プレバイオティクスを効果的に摂取するには?

プレバイオティクスを効果的に摂取するには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 様々な種類のプレバイオティクスを摂取する

様々な種類のオリゴ糖や食物繊維を摂取することで、より多くの種類の善玉菌を増やし、腸内環境をバランス良く整えることができます。

  • 毎日の食事にプレバイオティクス食品を取り入れる

プレバイオティクスの効果を持続させるためには、毎日継続して摂取することが大切です。毎日の食事に、プレバイオティクスを含む食品を積極的に取り入れましょう。

  • プロバイオティクスと組み合わせて摂取する

プレバイオティクスとプロバイオティクスを一緒に摂取することで、相乗効果が期待できます。ヨーグルトにオリゴ糖をかけたりするなど、組み合わせを試してみてください。

  • 加熱時間に気を付ける

プレバイオティクスの中には、加熱によって効果が減少するものがあります。特にオリゴ糖は熱に弱いため、生で食べるか、加熱時間を短くするなど工夫しましょう。

  • 食物繊維の摂取量に注意する

食物繊維は摂りすぎると、お腹が張ったり、下痢になったりする可能性があります。特に不溶性食物繊維は、水溶性食物繊維よりも消化が悪いため、一度に大量に摂取するのは避けましょう。

プレバイオティクスで腸活を始めよう!

この記事では、プレバイオティクスについて詳しく解説しました。プレバイオティクスを効果的に摂取することで、腸内環境を改善し、健康的な毎日を送ることができます。ぜひ、今日からプレバイオティクスを意識した食生活を始めてみませんか?

参考文献リスト

  1. Gibson GR, Hutkins RW, Sanders ME, et al. Expert consensus document: The International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics (ISAPP) consensus statement on the definition and scope of prebiotics. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2017;14(8):491-502. doi:10.1038/nrgastro.2017.75
  2. Hill C, Guarner F, Reid G, et al. Expert consensus document. The International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics (ISAPP) consensus statement on the scope and appropriate use of the term probiotic. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2014;11(8):506-514. doi:10.1038/nrgastro.2014.66
  3. Slavin J. Fiber and prebiotics: mechanisms and health benefits. Nutrients. 2013;5(4):1417-1435. Published 2013 Apr 22. doi:10.3390/nu5041417
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